【福島県】地域によってさまざまな顔をもつ福島

福島県は東北地方の南部に位置し、全国で三番目に広い面積を誇る県です。大きく3つのエリアに別れており、内陸側から「会津地方」「中通り」「浜通り」と呼ばれます。

「会津地方」は、豊かな大自然と会津藩士ゆかりの名所旧跡が点在します。特に会津若松は、城下町らしい風情を感じることができます。日本海側の気候で、夏は山地では涼しくなりますが、盆地では蒸し暑くなります。冬は気温が低くたくさんの雪が降ります。

「中通り」は、奥羽山脈と阿武隈山地に挟まれた果物の栽培が盛んな土地です。日本三大桜の「三春滝桜」などの花の名所があるほか、温泉も豊富です。気候は、夏は蒸し暑く冬は冷たい風が吹き、雪も積もります。

「浜通り」は、太平洋に面しており雄大な景観が見事です。東日本大震災では甚大な被害を受けましたが、復興の歩みを着実に進める活力あるエリアです。太平洋側気候で、梅雨時期と秋に雨が多く、夏はそれほど気温が上がりません。冬も県内で一番あたたかく雪はあまり降りません。

大内宿

南会津には、江戸時代の町並みが残る「大内宿」があります。30軒以上の茅葺き屋根の民家が立ち並び、多くの観光客を魅了しています。箸の代わりに一本ねぎを使う「ねぎそば」が名物となっています。

映画「フラガール」でも話題となった「スパリゾートハワイアンズ」

ハワイアンズの前身だった「常磐道ハワイアンセンター」は、2011年の東日本大震災で大きな損傷を受けました。合わせて風評被害により、フラガールたちは活躍の場を失ってしまいました。逆境にも負けずに復興に立ち向かう彼女たちのストーリーは、映画「フラガール3.11」にもなり多くの人々を勇気づけました。
施設は、温泉を利用した6つのテーマパークとホテル、ゴルフ場などで構成されています。

実は福島にもある「尾瀬」への玄関口

群馬県のイメージが強いかもしれませんが、尾瀬は福島県・新潟県・群馬県の三軒にまたがる高地にある盆地状の高原です。檜枝岐村は、北からの尾瀬の入り口となっています。ちなみに、檜枝岐村には村人が伝承し270年もの歴史がある「農村歌舞伎」があり、県の重要無形民俗文化財に指定されています。

ご当地グルメ

喜多方ラーメン

会津地方の喜多方が発祥の地とされる、あっさりとした味わいのスープとチャーシューがのった「喜多方ラーメン」。お店によって塩味や味噌仕立てとさまざま。喜多方ラーメンを使用した新グルメ「喜多方ラーメンバーガー」も登場しています。

あかつきは福島県を代表する桃です。肉厚で果汁が多く、比較的やわらかめです。7月頃から8月頃が旬になります。県内でも、中通りエリアでの栽培が盛んです。

うに貝焼き

うにの身をほっき貝に盛り付け、蒸し焼きにしたいわき地方の郷土料理です。保存食として誕生したと言われています。

いか人参

刻んだスルメイカと人参を和えたシンプルな郷土料理です。家庭の味として親しまれており、日本酒にもよく合います。お正月のおせち料理としても登場します。

小高朋子(kotaka)
1982年、神奈川県生まれ。アパレル、映像制作会社を経てフリーのライターへ。農業・食・旅を中心に取材記事を執筆する。
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